=2006=
-4月-
■第31回那覇展(ホテルロイヤルオリオン=旧 西武オリオン)今年も盛況裡に終了。(沖縄展)
主催/沖縄地区動く美術館親美会
後援/那覇市・那覇市教育委員会・NHK沖縄放送局・沖縄タイムス社・
     琉球新報社・沖縄テレビ放送・琉球放送・琉球朝日放送・ラジオ沖縄
     エフエム沖縄・ホテルロイヤルオリオン・高松塚文化展運営協力委員会
     動く美術館親美会全国連合会(順不同・敬称略)


那覇での展観も早31回目、昭和50年来、毎年開催してきたことになります。今年は通年より少々早い開催で清明祭のシーズンに当たってしまい開催前から入場者数の減少が危惧されていました。今月の土曜日、日曜日は毎週どこかの地域で親戚一同勢ぞろいで代々のお墓の掃除をし、またお墓参りをかねて墓前で食事をする「清明祭」という沖縄古来の行事が行われる事になっていたからです。先祖を大切にする沖縄ではほとんどの人がこの行事に参加します。さらに、この季節は入学祝いや会社の送別会や歓迎会などとも重なり、律儀に参加される沖縄の方々にとっては大変忙しい季節なのです。実際、会期の初めはかなりの影響を受けましたが、幸いなことに後半、徐々に落ち着いた方々が来場されはじめ、ほぼ例年並の入場者数に達することができました。これもひとえに長きにわたり私どもをご支援頂いている親美会の大仲良一会長、役員の皆様、
会員各位、ならびに一般のファンの皆様、そのほか関係各位のおかげです。本当にありがとうございます。(4/24)


本当に「遠路はるばる」という言葉がぴったりですが、会期末の土曜日22日に突然沖縄展の会場にご来館頂いたのが、青森県八戸市のIさま。以前にも「動く美術館」のTV特別番組を録画し、手造りのジャケット付きのとても素敵なDVDにして何枚もお送り下さったり、八戸展開催の折には毎回大変お世話になっている方です。

「川島先生と絵に会いにきました」と、当サイトでスケジュールを確認後、お仕事の都合を調整され、急遽1泊2日の強行軍で沖縄までお出かけ下さったのです。ご推察のとおり八戸と沖縄ですから直行便などなく大変な時間がかかります。出発当日の夕方に私どもの会場に入られ、翌朝早くには帰路の飛行機に乗らなければならないという大変ハードな旅程の上、初めての沖縄旅行でしたのに一切観光も無しでお帰りになられたIさま。しかも重たいお土産と共に今回もDVDをたくさん作ってきて下さいました。

Iさまのまったく予期せぬご来館に、川島館長以下全員驚きと共に大感激で、せめてもの気持ちとして、お料理だけでも「沖縄」を感じて八戸にお帰りになって頂かなくてはと、その夜はお食事会を開き一緒に楽しく過ごさせて頂きました。翌朝も早くご来場され、暫くお話をした後、東京乗継で八戸へとお帰りになられましたが、いつも温厚誠実で絵画と音楽をこよなく愛しておられるIさまの純粋なお気持ちに、今回もいたく敬服致しました。当サイトも常時ご覧頂いているとお伺いしました。Iさま、いつも私どもの事をお心にかけて頂きまして本当にありがとう
ございます。たいへん嬉しい再会でした。(4/24)



16日間にわたる沖縄展の会期中ほぼ全日、わたしどもスタッフ全員分のご昼食を、古くからお付き合い頂いているファンのMさまがお差し入れして下さいました。お昼休みにお職場から渋滞の激しい那覇の国際通りをバイクで駆け抜け、大きなお重を幾つも抱えて会場に走りこんでこられ、いつも挨拶もそこそこに駆け足でお帰りになられるMさま。毎日、何品ものおかずを献立もすべて変えてお作り頂き、コンロにお鍋までお持ち下さってお汁ものも何度もお届け頂きました。またその美味しいこと!!Mさま本当にありがとうございました。ゆっくりお話をする暇さえありませんでしたが、一同、本当に感謝いたしております。  

このほかにも多くのファンの方々から毎日色々なお心遣いの品をプレゼントして頂きました。大好きなお菓子の「サーターアンダギー」 (※さとうてんぷらともいいます=固めのカステラのような丸いお菓子)もたくさん頂戴しましたし、「カニステル」という特産の珍しいフルーツや元気付け!?の栄養ドリンクなどなど...。、本当に大勢のファンの皆さまから温かいお気持ちを頂きました。また最終日には親美会事務局長をお務め頂いている知花勝美さまが毎回欠かさずお持ち下さる「ソーキ汁」を会場の楽屋で温めながら皆で美味しく頂きました。情に厚い沖縄の温かな人のこころに感激をしながら展観を続けさせて頂いた31回目の沖縄展でした。皆様、本当にありがとうございました。


沖縄とは31年という長い歴史を共に歩んで来ました。初めて沖縄を訪れた時に驚き、また感激したのは、まず青く美しい空と海、ゆったりとした時間と風、そして出会った人たちの優しく温かな人間性でした。また古い家々や史跡、三線に舞踊、紅型に陶芸などほかにも非常に個性的で素晴らしいものにたくさん出会う事ができました。

一方、夜に車を走らせれば当時はまだ右側通行の時代で、巨大な基地に延々と続くフェンス、派手な横文字の看板やネオンサイン、そしてアメリカの兵隊さんたちに目を奪われ、強烈に異国的なイメージをもったものです。その後、沖縄の諸兄から風土や歴史、文化や風習などについて多くの事を教えて頂いた訳ですが、未だに残り続ける戦争の傷跡そして悲哀。美しい自然や優しい人たちに触れるたび常に反省させられます。

私たちも絵画の鑑賞を通じて、感動する心、人やものを慈しみ大切にする心、延いては自然や郷土を大切にする心を、今一度思い起こして頂きたいと願って日々展観を続けております。甚だ微力とは思いますが、これからもライフワークとしてスタッフ一同できる限りの努力をして参りますので、宜しくご支援下さいますようお願い申し上げます。 (4/24)
■沖縄タイムス、琉球新報さまに今年もご報道頂きました(沖縄展)


沖縄タイムスさまが初日の4月8日に取材にご来館され、10日に紙面でご報道頂きました。また、4月12日に行われた那覇市への作品寄贈式の模様は琉球新報さまが15日付の紙面で、沖縄タイムスさまが21日付の紙面でそれざれご紹介して下さいました。沖縄の二大新聞である両紙ですが、毎回、必ず私どもの活動をご報道頂き感謝申し上げます。(4/24)


沖縄市より「美さと児童園」の皆様がご来館されました(沖縄展)


沖縄市より美さと児童園の生徒さんたち18名が来館され、作品鑑賞を楽しんで頂きました。こちらの園は昨年も当館におみえ下さいましたが、今回もゆっくり熱心に作品を鑑賞され、その後、川島館長を囲んでの記念撮影を行い、最後に館長が絵葉書をプレゼントしましたが、皆さんとても喜んで下さいました。沖縄市の園からはお車で最低45分以上はかかりますが。毎回、遠路をご来館頂きありがとうございました。 (4/22)
NHKテレビ・ニュースで城北中への贈呈式の模様を放送頂きました。(沖縄展)



4月20日、城北中で行われた絵画贈呈式と川島館長の特別講演会 (下記詳報) の模様をNHKテレビさまが取材に見え、当日夜のニュース番組で詳しくご報道下さいました。NHKさまには全国各地でご報道頂きお世話になっております。今回もおよそ一時間に及ぶ式典を最初から最後まで丁寧にご取材して頂きまし
た。ありがとうございます。(4/20)
城北中学校で全校生徒を集め絵画贈呈式と川島館長の特別講演会(沖縄展)


川島館長と海老原画伯より那覇市に寄贈された海老原画伯の作品「華やかな語らい」の贈呈式と川島館長の特別講演会が4月20日、今回の掲額先である那覇市立・城北中学校の体育館で、特別活動授業の一環として(※時数にカウントされる正式の振り替え授業)行われました。


城北中学校は30年の歴史を持つ伝統ある中学校ですが、昨年改築したばかりのとてもきれいで大きな学校です。先日の那覇市への目録贈呈式開催の折にも校長先生から「ぜひ学校で館長のお話を生徒に聞かせて頂きたい」とご挨拶の中で述べておられましたが、那覇市教育委員会に日程調整のお世話を頂き、このたび実現したものです。


体育館に集まった全校生徒約450名は、とても姿勢や態度がよく館内は水を打ったように静かでしたが、比嘉惟善校長先生のご挨拶の後、川島館長から生徒代表に目録が贈られ、引き続き生徒代表2名により除幕され寄贈作品が生徒に披露されると驚きの声と大きな拍手喝采。はじめて対面する大きなプレゼントに生徒さんもたいへん喜んでくれました。


続いて行われた「壮大な夢を持とう」と題された川島館長の特別講演会では生徒全員がまたきちんと正面を向いて館長を正視、真剣なまなざしで講話に熱心に耳を傾けてくれました。講演終了後、生徒さんから川島館長に立派な花束が贈られ、生徒代表の有銘君から「いつまでも大切にします」とお礼の言葉が述べられましたが、館長も「皆とても真面目で清清しい素晴らしい生徒さんたちですね」と大変感激していました。


那覇市教育委員会さまは毎回寄贈式典にお立会い下さり、調整や準備などのご配慮を頂いておりますが、今回も神村洋子・学校教育課長さまとご担当の山里望さまが最初から最後まで付きっ切りでお世話下さいました。いつも真剣に学校教育をお考えになられるご姿勢はとても素晴らしいですね。(4/20)


石川三育保育園・幼稚園(うるま市)の園児さんら45名が遠路バスでご来館。
(沖縄展)


三育保育園・幼稚園の皆さんはこれまでに何度も団体鑑賞で当館にご来館頂いている、いわば常連さんの園です。以前は那覇展のほかにも沖縄県内で何箇所か引き続き開催していましたので、各地域の皆様はお住まいに近いところを選んでご来場戴けたのですが、現在、沖縄県内では那覇展会場のみの開催のため、中心部の那覇から遠い地域の方には少々ご不便をおかけしているのが現状です。


三育保育園・幼稚園の皆様も以前は万座展(全日空万座ビーチホテル)会場が、ご所在のうるま市(旧・石川市)から車で15分から20分位と割合近かったのでそちらにご来館頂いておりましたが、那覇展のみとなってからも何度も鑑賞にお見え下さっています。しかし、那覇展会場までは高速道路を使っても最低1時間以上はかかります。(※沖縄には長距離の交通機関は自動車以外ないのです。空港と首里まではモノレールが開通しましたが) つまり非常に遠くなってしまったわけですが、今回も園児さんと先生の45名さまが遠路はるばる大型バスでご来場され絵画を鑑賞。作品鑑賞を楽しまれ、川島館長のお話を聴いたり、感想発表をして帰られました。


鑑賞の前に館長からまずお話があり、絵の見方などについて説明を受けた園児さんたちは少しも騒がず、きちんと並んで絵を見てくれました。見たこともないような絵画作品の数々に驚きながらも目を大きく見開いて「すごいねー。きれいだねー。」と満足げ。鑑賞後に行われた感想発表では、川島館長が「感想を言えるひと手をあげて」というと、元気な声で「はーい、はーい」と全員が手を上げるほどで、帰りの時間が危ぶまれるほどの盛り上がりでした。思い思いに好きな絵の前まで走っていき気持ちを発表すると館長がそれを褒めてあげ、他の園児さんたちも先生もお客様も、みんなで「えらいね。がんばったね。」と大きな拍手。中にはギャラリーから「へぇー。こんな小さいお子さんが、こんな個性的な絵を好きだって言うんですね。!?」と驚きの声も。結局全員は発表し切れませんでしたが、館長も大喜び。来館記念に当館から女の子には「さくらんぼのブローチ」、男の子には「絵葉書」をプレゼント。お帰りの時には会場出口で館長が一人一人と握手をしてお別れしましたが、今回もこの三育保育園・幼稚園の皆様を当会場にご案内頂いた安田久美子様 (前・名桜大学学長の安田晃次先生の奥様) はじめ、ご参加の皆様も園児さんたちのかわいらし発言やしぐさにたいへん感動され、喜んで下さいました。(4/14)
■那覇市へ33点目の絵画作品贈呈式。今年も那覇市より感謝状拝受。(沖縄展)
動く美術館から那覇市へ33点目 (※沖縄県内に対しては116点目)の寄贈作品となる海老原昭治画伯が特別制作された大作油彩画「華やかな語らい」(F30号)の寄贈式典が行われました。

今回の作品も海老原画伯が子供達のためにと心をこめて制作されたもので、美しい花や果物、ぬいぐるみが賑やかに語りかけてくる力作です。鑑賞者の市民の皆様にも大変好評で多くの方々から感謝のお言葉を頂戴いたしました。


寄贈式典は例年ですと那覇市長ご列席の下、オープニング・レセプショ
  ンの式中や、後日、市長室で行われてきましたが、今回はあいにく翁長
  雄志市長がご病気のため現在入院中で、オープン後の4月12日に動く美
  術館の会場内で那覇市助役の伊藝美智子様、掲額先となる城北中学校の
  比嘉惟善校長先生ほか那覇市文化振興課の皆様、教育委員会の皆様、広
  報課の皆様など多数のご列席を頂き賑やかに挙行されました。式上、川
  島館長が寄贈作品についての解説を行い「今年も那覇の子供たちに作品
  を贈ることができてよかった」と挨拶し、寄贈者を代表して伊芸助役に
  寄贈作品の目録を贈呈しました。


これを受けた伊芸助役から「動く美術館からは毎年毎年たいへん貴重な絵画を頂戴し、心から感謝しています。」とご丁重なお言葉を頂戴し、「那覇市の文化振興と青少年情操教育に多大なるご貢献を頂いている」として、今年も感謝状を川島博館長と海老原昭治画伯(代理受理)にお手渡し下さいました。掲額先の城北中学校の比嘉校長先生からも感謝のご挨拶があり、「学校の宝としていつまでも大切にしたいと思います。ぜひ子供達に川島館長のご講話を聞かせてあげて頂きたい」と述べられました。明るく楽しい画風の作品に関係者の皆様もとても喜んで下さったようです。(4/12)


第31回那覇展開幕。盛大にオープニングレセプション(沖縄展)


4月8日、那覇展(ホテルロイヤルオリオン)初日の夜に動く美術館の会場内でオープニングレセプションとして「川島博先生を囲む夕べ」が開かれファンの方々にお集まり頂きました。当日は沖縄地区の親美会の総会も兼ねておりましたが、一般の方、初めてご参加された方も多く、当夜のメインとなる川島館長の作品解説と講話に目を輝かせてご拝聴下さいました。特に今回は時間的にも余裕があったため、館長も従来のパターンよりかなり長く、また多くの展示作品の解説を行いましたが、これがご来場の皆様に大好評で古くからの会員の皆様まで身を乗り出して聴いて下さいました。


沖縄地区動く美術館親美会の創設以来、ご多忙を極める中、会長をお務め続けて頂いている大仲良一先生(沖縄セントラル病院院長)の誠実でお心こもれるご挨拶により始まったこの夜のレセプションですが、この式典が終わらないと沖縄展の本当の幕明けにはならないような気がします。那覇での展観も早いもので回を数える事31回になりましたが、年に一度の開催ですから31年の歴史があるわけです。動く美術館の創立来、最初の開催地が沖縄ですので、まさに動く美術館の歴史そのものともいえるでしょう。お集まり頂いた方々も新旧様々ですが、本当に多くの皆様にお支え頂いて今日を迎える事ができたのだなと、いつもながら深い感慨を抱きました。


川島館長の作品解説の前にバイキング形式のお食事の時間があり、乾杯の音頭を沖縄地区動く美術館親美会・副会長の島袋良夫先生(島袋内科院長)にとって頂きましたが、明るく朗らかな人格者として知られる先生らしく、とても温かなご挨拶を頂き、高々と乾杯。盛り上がったところで、暫しのお食事と懇親タイムを楽しんで頂きました。今回は式典上のイベントの数を減らしたため、ゆっくり和気あいあいとお食事を楽しんで頂きましたが、館長の講話と作品解説がはじまると打って変わって皆さん真剣なまなざし。今回は特に新しい作家の新技法の解説もあり、充実した解説の時間ができたのではないかなと思います。それにしてもお集まりの皆様はやっぱり本当に絵が大好きなんですね。(4/8)  

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